ルリモンジャノメ　（Elymnias hypermnesra agina） ♀
		ワモンチョウと並び、東南アジア産美麗ジャノメチョウの代表格がルリモンジャノメグループ（Elymnias属）でしょう。裏面は冴えないジャノメですが、最大の魅力は翅表に出現する「擬態の多様性」です。ルリマダラ類（Euploea属）だけでなく、カザリシロチョウ（Delias属）までにもモデルを拡大し、何とか生存競争に勝とうとしているのでしょう。ただ、「擬態の上手さ」の観点で見た場合、どうにも稚拙なものが多いようです。出合う前にイメージした本種に比べて、実物を検した感想は「所詮、ジャノメに見えちゃいますよ。もうちょっと上手に真似たらどうですか？・・・・」。恐らくルリマダラに似せたつもりなのでしょうが、飛翔がどう見てもジャノメ。時折見せる翅表の瑠璃色に「おやっ」と思わせますが、滑空飛翔をしないのですぐにジャノメとバレてしまいます。裏面も素直にジャノメ然とした生真面目さに笑ってしまいます。「瑠璃紋」を表現するためには、飛翔写真しか手がないですが、飛ぶ距離が短いこともあって、撮影は困難で、滞在中にものにすることができませんでした。個体数は多い蝶なので、今後の課題とします。
撮影年月日(Date)	16/Jul./'05
撮影地(Locality)	Alexandra Hospital(Alt.10m),Singapore
撮影データ(Photo data)	D70, ISO=400, WB晴天、F5.6-1/160、+1/3EV、内蔵ストロボ使用	タテハチョウ科に戻る　　　　シンガポールの蝶TOPに戻る