飛翔中は大型のヒョウモンチョウによく似たタテハチョウです。「コウモリ・・」と言っても別に夕方飛翔するタテハではなく、奇怪な蛹の姿をコウモリに見立てたとされています。

　大変鮮やかな橙色で、斑紋はヒョウモンチョウとは異なり、イシガケチョウのような網目模様です。アップした乾季型は、その網目模様が縮退し、全体に淡い色調になるようです。よく似た仲間のヒメコウモリタテハ（V. dejone ）をシンガポールで観察しましたが、その時は猿の小便跡に群がり、本種は腐ったカニトラップでの吸汁。いずれも悪臭のする動物性の餌には目がないようです。ヒメコウモリタテハ同様、東南アジアに広く分布しています。