スラウェシおよび周辺群島固有のアオスジアゲハです。日本国内産（G.sarpedon）との大きな相違点は、�@「青筋」が細く、前後翅にわたり、均一の青色であること、�A前翅の外側への湾曲が著しい等です。�Aの特徴は、かのウオーレスが指摘した傾向で、多くのスラウェシ産蝶がこの特徴を有しています。

本種はアオスジアゲハの仲間ですから、飛翔は極めて敏速で、ランタナに吸蜜に来たこのシーンでも、良いシャッターチャンスが無く、ロングショットでようやくものにできた唯一の写真をトリミングでアップします。ポジ写真からのスキャナーデジタル化の影響も手伝って不鮮明な写真になってしまいました。本種の川縁での集団吸水シーンをいつか撮影してみたいなと思っています。その意味では、北スラウェシよりも、石灰岩が多く分布する中部および南部スラウェシの方が、好適かなと思っています。さしあたり、ウオーレスも訪れたとされるバンチムルン周辺が好撮影ポイントになるのでしょう。でも中・南部は宗教対立による爆破テロ等の発生確率が高い地域でもあり、蝶屋にとっては一刻も早い治安の回復が待たれます。