今回のタイ遠征前に図鑑でジャノメチョウの仲間を事前学習し、ヒカゲチョウ（Lethe属）と並び、コジャノメ（Mycalesis属）の仲間も多種類を観察可能であることがわかりました。それに備えて各種の特徴を頭にインプットしてフィールドに出たのですが、意外と出会った種類は少なく気勢がそがれた感じがありました。その中で唯一、きちんと撮影できたのが、本種です。尾根筋のやや暗い環境下にいて、それなりに敏感なので、間合いを詰めるのに苦労した蝶です。

　乾季においては、すべてのジャノメチョウに共通して、眼状紋が消失することが多く、同定には不利な環境になります。ここでは、裏面をよぎる黄白色の帯状紋がくっきりとしている特徴からニコティアとしました（間違いあれば御指摘願います）。

分布はシッキムからタイを含むインドシナ全域にわたっています。