キバネセセリ類の吸水行動は本当にせわしないものです。１回の吸水時間が1秒あるかないかで、すぐに吸水ポイントを変えてしまいます。水分を吸った瞬間に含有されるミネラル等の成分をチェックして、好みの場所を探し直しているのかもしれません。とにかく、撮影には骨が折れる蝶です。おまけに活動時間帯が早朝か薄暮に限定されるので、ストロボは必須。さらに超敏感で90mmマクロのワーキングディスタンスに接近させてくれないため、やむなく超望遠ズームでやや離れた位置からのショットになりました。結果、周囲が暗いためフォーカスが合せずらく、ややピンボケ画像となってしまいました。日中は木陰の葉裏等で休息しているのでしょうが、その状態で発見するのも困難だろうし、この蝶の生態写真撮影は難易度が高いとの思いがあります。

背中には青緑色の毛が密生し、赤い毛むくじゃらの脚、ストロボにギラッと怪しく光る複眼。独特なキャラクターのセセリです。