ビロウドセセリの仲間（Hasora属）のは日中、葉裏で休んでいることが多く、この時間帯に上手く発見できれば撮影は容易です。しかし、一般的な活動時間帯である早朝と薄暮時は吸水もせわしなく、かつ飛翔も高速ですから、相当に難易度の高い撮影となります。アップした写真も早朝時に何とかストロボ併用で撮影したもの。建設中のロッジの工事現場にコンクリートの打ちっぱなしがあって、ミネラル補給のため、多くの蝶がここに吸水に訪れます。本種も毎日のようにこのポイントにやってくるのを確認していましたが、レンズを向けると皮肉なことに吸水を止めて、何処かに飛び去ってしまいます。そうして、最終日の早朝、何とか一コマ撮影に成功したのです。ピントを調整する間もなかったので、作例としては最悪ですが、何とか種同定ができるレベルには収まりました。

　和名の由来である台湾含め、東南アジアに広く分布しており、八重山群島での迷蝶の記録もあるようです。スラウェシ産画像はこちら。