殆どサカハチチョウサイズのコムラサキの仲間です。♂♀異型で♂はその名の通り、表翅に暗紫色の幻光が出現し、♀は黄褐色を基調とするパターンです（香港産♀画像はこちら）。♂の幻光は非常に鈍く、写真で幻光を表現するのは大変難しい作業です。ムラサキツバメ♂の幻光色表現より難しいと言えばご理解頂けるでしょうか？ムラサキツバメの場合、日光浴開翅でじわっと開くのでまだシャッターチャンスが多そうですが、チビコムラサキはタテハですから、常時翅をせわしなく開閉しており、光線の角度と開き角度が上手いタイミングで合致しないと光らない訳です。更にほぼ漆黒の蝶ですから、露出補正にも配慮せねばなりません。このため、北タイで撮影した個体も上手く表現できず、RAWで撮っておけば良かったと反省しきりです。吸水が大変お気に入りで、すぐ近くに置いたパイナップルトラップには見向きもしてくれませんでした。分布は広くインドからインドシナを経て香港あたりまで。このグループには数種類が知られていますが、いずれも小ぶりのタテハです。

D70(トリミング), ISO=400, WB太陽光、F10-1/320、+0.3EV