日本のカラスアゲハやミヤマカラスアゲハは煌びやかな青緑色の鱗粉を持つ美しいアゲハチョウです。管理人の小さい頃、初めてミヤマカラスをネットインした時は本当に胸がドキドキしたことを思い出します。さて、東南アジアにもカラスアゲハの仲間が多く分布しており、地域毎に多様な斑紋を示すことから大変人気が高く、この仲間（アキリデス）を専門にコレクションしている方も多いと聞きます。

　アップしたルリモンアゲハは、ネパールからインドシナ半島を経て中国、台湾に分布する仲間です。今回の遠征ではそれほど出現を期待していなかったので、吸水に本種が来た時には飛び上がるほど嬉しかったのです。たまたまモンキアゲハの吸水集団撮影に夢中になっている時に飛来したものですから、被写体に目移りする贅沢を味わいました。

　ファインダー越しにも、キラキラと輝く金緑色の鱗粉が息を呑む美しさで生態写真を撮影するものにとって至福の時と言えましょう。和名は後翅に配された瑠璃紋に由来するのでしょうが、この瑠璃紋が羽ばたきの最中にチラチラと垣間見えるとき、管理人の興奮は最高潮に達するのです。