このタテハチョウも極めて広い分布を示します。参考までにスラウェシ産もご覧ください。日本本土内にも迷蝶としてよく訪れるので、読者の皆さんにもお馴染みだと思います。

　ミダムスルリマダラの集団越冬を観察した際、越冬集団に程近い草叢の下で単独で休息する本種を見出しました。時間は既に16時を過ぎており、完全に休眠状態でした。マダラチョウに擬態していると思われる本種、特に裏面模様はミダムスに似ています。ミダムスのねぐらに程近い場所で休み、少しでも小鳥からの食害を避けているのかもしれません。仮に集団で休眠していれば、ルリマダラ類の集団休眠と瓜二つになることでしょう。