北スラウェシ滞在中、数種のルリマダラ類と遭遇しましたが、唯一撮影できたのが本種です。タンココ森林公園の昼下がり、早朝からの撮影の疲れも手伝って物憂げに林道を辿っている時、樹間を緩やかに舞っているルリマダラに出会いました。この仲間は一様な光線下で見るよりは、樹間に差し込む木漏れ日を浴びながら、飛ぶ角度で微妙に出現する瑠璃色の幻光を眺める際に美しさを感じます。将に幻想的な眺めで、撮影を忘れてウットリとしてしまいます。沖縄で初めてツマムラサキマダラに出会った際も同様な感動を味わい、熱帯アジアの蝶への思い入れが深まったことを思い出しました。

　うっとりと眺めたまではよかったのですが、うっとりしすぎて？少しピントが甘くなってしまいました(^~;; それとルリマダラの瑠璃色を再現性良く発色させるためには、使用したコンデジ（90IS）では少し実力不足であったように思えます。本種の分布は西はシッキムから東はニューカレドニアまで広大に拡がっており、地域毎に白斑の分布・形状が複雑に変化していきます。