インド〜オーストラリア区に広く分布するやや大型のシロチョウです（香港産はこちら）。超高速で飛び回るこのシロチョウを見ると、南国にやってきた実感がします。貯水池近くに植えられた真紅のサンタンカに多数の本種が吸蜜に飛来していました。多くの♂に混じって、１頭の♀もいるようです。暫く観察すると面白いことに気が付きました。♂は好んで日当たりの良い花弁に飛来し、わずか0.5秒、長くても1秒で飛び去ってしまい、ほとんど吸蜜シーンのシャッターチャンスを与えてくれません。一方、♀は茂みの影にある花弁を丹念に探して止まり、数秒間かけてゆっくり吸蜜するようです。従って♀の吸蜜シーンは何とかなりますが、茂みが邪魔になるのが困り物です（写真�@）。　

♂と♀が混飛しているので当然、求愛シーンにも出会います。１頭の♀に２頭・３頭の♂が絡み合い、一瞬、飛翔が緩やかになります。いつも通り飛翔シーンも撮影しましたが、強烈な熱帯の陽光に本種のレモン色が強く反射し、翅面は完全に露出オーバーとなってしまいました（写真�A：中央上が♀、他２頭が♂）。熱帯・炎天下でのシロチョウ飛翔シーン撮影の難しさを思い知った次第です。